完成した記念誌を配布
中京民主商工会(中京民商、中商)は今年で創立70周年、同婦人部は今年で創立60周年を迎えました。
これを記念する「講演と音楽のつどい」が、11月27日(日)、ルビノ京都堀川で開催されました。参加者には、完成したばかりの70年記念誌「中京民商70年 自営業者の経営と暮らし、権利を守って」が配布されました(記念本『京都・中京民商の生活史』とは別の通常の記念誌です)。
これからもみんなに必要とされる中京民商を
開会にあたって山本英之会長が「改めて70年前の状況を勉強し直してみて、中小業者が団結して頑張っていくことの大切さを感じた。これからもみんなに必要とされる中京民商として、80年、90年、100年をめざして頑張っていきたい」とあいさつしました。
来賓として、京都法律事務所弁護士の岡根竜介さん、京都第一法律事務所弁護士の尾﨑彰俊さん、京都府議会議員の田中けんじさん、日本共産党中京地区委員会の田中ふじこさんより、ごあいさついただきました。
中京民商70年・同婦人部60年の歴史と、中京民商の今後10年間の活動の指針となる「中商ビジョン2022-2032」(今年の定期総会で決定)について、山元歩美事務局長が紹介しました。歴史の紹介の中で3問のクイズが出題され、全問正解者にはささやかな景品が渡されました。
「商人国家」こそ誇らしい
つづいて、立命館大学教授の松尾匡さんが「甦れ商人道」と題して講演しました。松尾さんは「消費税5%に戻せ!京都デモ」の呼びかけ人を務めるなど、民商の運動に折に触れてご協力いただいています。松尾さんは「内と外を二分して、集団の中は安心だけどよそ者は危険とみなして、身内に忠実であろうとするのが武士道。これに対して、見も知らぬ他人を広く相手にして、他人をとりあえず信頼し公平に誠実であろうとするのが商人道」と説明。石田梅岩の心学思想や近江商人の商人道などを紹介しました。
松尾さんは「これは戦後日本の歩みに通じる。いま、日本を軍事国家にしていこうという動きが強まっているが、『商人国家』こそ誇らしいのではないか」と強調しました。
ケーキとともに下村よう子さんの歌を楽しむ
会場の換気を兼ねた休憩をはさんで、中京民商婦人部員の歌手・下村よう子さんが歌う「上田昌宏とシンギングパラダイス」(歌、ギター、スティールパン他のトリオ)によるミニライブが行われました。参加者はコーヒーや紅茶とケーキとともに音楽を楽しみました。
婦人部の望月照子副部長が「今日は楽しくて明日からの活動への力をもらった感じ。中京民商も若い人が増えてきているけど、私たちもまだまだ頑張りたい」と閉会あいさつを行いました。
参加したIさん(美容師)は、「松尾さんの商人道についての話に胸打たれました。音楽も楽しかったです」と感想を述べていました。