湖東税理士が講演 消費税は直接税だ!

 11月11日(日)、京都アスニーにおいて、京商連の消費税学習会が開催され、湖東京至税理士(元静岡大学教授)が、消費税10%への増税と複数税率・インボイス=「適格請求書」方式について講演しました。

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 湖東さんは、安倍首相が「食料品などを軽減税率にするから低所得者の負担はそんなに増えない」と述べていることについて、「価格決定権は企業にあり、軽減税率が適用されるものでも値段を据え置く義務はない」として、「軽減税率」対象商品も含めて先取り値上げが続々と進んでいること、2019年10月1日から一斉値上げになると買い控えが起きて景気後退することを恐れる政府が先取り値上げを奨励していることを説明しました。湖東さんは、「先取り値上げで物価が上昇しても国民の給料や収入は増えない。景気の大幅な後退は絶対に避けられない」と強調しました。
 このことに関連して、湖東さんが最も力を入れて解説したのは、消費税は間接税というのは真っ赤なウソで、本質的には直接税だということです。湖東さんは、商品価格に消費税分を転嫁して買い手に負担してもらう、という転嫁関係は消費税法のどこにも規定されておらず、消費税分だと思われているのは実際には物価の一部でしかないこと、消費者が本来の物価に加えて消費税を負担しているという関係はない、ということは最高裁判決でも確定した話であること、この最高裁の判決文を指導したのはほかならぬ財務省の官僚であること、消費者は物価を支払っているにすぎず、事業者の消費税納税額の計算過程で売上に消費税が含まれていると見なされるだけであること、要は事業者が自身の消費税納税を見越して物価を設定するか否かにすぎないことを詳しく解説しました。

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 湖東さんは、消費税=付加価値税が間接税とされるようになった歴史的な敬意についても解説しました。消費税=付加価値税は、もともと敗戦後の日本でシャウプが一種の事業税として(直接税として!)導入しようとしたものでした。これをヒントにフランスが1954年に仕入税額控除という仕組みを考案して、間接税という建前で導入したとのことです。狙いは輸出企業への還付金であった、と湖東さんは指摘しました。
 湖東さんは消費税10%に幅広い人が反対しているとして、藤井聡さん(内閣官房参与、京大教授)の新著『「10%消費税」が日本を破壊する』を紹介し、私と全く同じ意見、と述べました。また自民党・安藤裕議員の消費税増税凍結・減税を求める意見書にも触れて、「大変に立派な提言」と評価しました。
 湖東さんは自らも執筆に加わった『消費税を上げずに社会保障財源38兆円を生む税制』(不公平な税制をただす会編、大月書店)が経済アナリストの森永卓郎さんに絶賛されたことを紹介。野党の全国会議員に届けたところ様々な前向きな反応があったことを紹介しました。具体的には、消費税増税でなく法人税への累進性の導入(現在一律の法人税率を四段階にして大きな儲けを上げている企業にはより高く負担してもらう)を野党の共通公約にすべく働きかけており、大きな手ごたえを感じているそうです。
 消費税増税阻止の運動を広げていくにあたって、大きく勇気付けられる講演会となりました。

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