「倉敷民商3人の無罪を勝ち取る大阪の会 第4回総会」に参加

 10月3日(水)、大阪市内の大商連会館において、「倉敷民商3人の無罪を勝ち取る大阪の会 第4回総会」が開催され、189人が参加しました。中京民商より鈴木事務局員が参加しました。

岡邑祐樹弁護士が講演

 倉敷事件弁護団事務局長の岡邑祐樹弁護士が「小原・須増事件の不当判決! 弾圧をはね返す民商運動の発展を」と題して講演しました。岡邑弁護士は、I建設への税務調査発生から3人の逮捕・起訴の経過を詳しく振り返った上で、「法人税法違反という冤罪事件を手段にして、税理士法違反による民商弾圧を目的にしたのが事件の構図」と説明しました。

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裁判の経過と到達点について
 岡邑弁護士は、小原・須増裁判の経過を振り返りつつ、税理士制度・納税者の権利憲章の国際比較、税理士法52条の立法趣旨の解明など、上告趣意書のポイントを解説しました。小原・須増裁判が今年5月29日の最高裁の上告棄却判決により終了(税理士法違反での有罪確定)してしまったことについて「弁護団としては無念というほかない」としつつ、「ただし、別の側面もある」として、①民商運動の理論的解明が進んだ(申告納税制度が国民主権原理から導かれるとの高裁判決を得た)こと、②事実上の無罪判決を勝ち取った(小原さん、須増さんの作成した税務書類が適正なものであったことを認めさせた)こと、③民商の組織弾圧を食い止めたことを強調しました。その上で、「民主的な運動団体の人でも事件について知らない人が多かった。世間に対するアピールが弱かった面は否めない、という反省もある」と述べました。
 岡邑弁護士は、禰屋裁判で今年1月12日に広島高裁が出した差し戻し判決について、「査察官報告書を鑑定書に当たらないとして、地裁の杜撰な審理を厳しく批判したことは評価できる」としつつ、「証拠がないということで無罪判決を出すことも可能だったのに差し戻したということは、『今度は仕損じるなよ』と検察に助け船を出したともいえる」と指摘しました。その上で「検察がきちんとした証拠で正々堂々と闘うのであれば、弁護団としては望むところ。しかし、検察はまともに立証計画を準備できておらず、いつ裁判が始まるかもわからない状態。禰屋さんは428日間拘束された上、いつまでこんな裁判に付き合わされるのか。『検察はそもそも控訴を取り下げるべき』という声を大きく広げてほしい」と訴えました。

今後について
 小原・須増裁判の終了を受けての今後について、岡邑弁護士は「再審事由がない限り、裁判のやり直しはできないので、上告棄却確定を踏まえて、今後の対応を考えていく必要がある」としました。その上で、「全くの私見」と断りつつ「より一層の行動や組織強化で今後の弾圧をはね返す必要がある。とはいえ、弾圧の口実を与えることもよくない」として、「個々の民商会員が税務申告を理解し、会費と申告が対価関係になっているような誤解を避けるようにしなければならない。要は、自主計算・自主申告の方針に徹すること」と述べました。また、「それでも弾圧が始まったら……」という意識は持っておく必要があるとして、弁護士や国民救援会と普段から協力関係を築き、弾圧の予兆らしきものがあればすぐに相談することを強調しました。
 岡邑弁護士は、最後に、「倉敷民商弾圧事件は、零細業者のために粉骨砕身努力してきた民商事務局を弾圧することで、消費税増税など悪政と闘う民商運動にダメージを与えることを意図したもの。禰屋さんたちは全国の民商、さらには悪政と闘う諸団体、国民の代表として、この裁判を闘っている。小原・須増裁判は残念な結果となったが、残された禰屋裁判で何としても雪冤を果たしたい。さらなるご支援をお願いしたい」と訴えました。

事件当事者からあいさつ

 事件当事者である小原淳さん、須増和悦さん、禰屋町子さんからあいさつがありました。
 小原さんは「禰屋さんの裁判で、岡山地裁への要請行動を行っているが、裁判長宛ての要請書がきちんと裁判長まで届けられていない。憲法に保障された国民の請願権を侵害するもので許しがたい」と述べました。
 須増さんは「真備町の実家が西日本豪雨で被災した。切実な状況を書いて、訴訟費用負担執行免除の申立てをした。罹災証明書も付けた。それなのに『理由がない』として却下されてしまった。裁判所の理不尽さに本当に怒りがわいた」と述べました。
 禰屋さんは「私は『強固に見える砂山を崩壊させるための粘り強い長期にわたる一粒を落とし続ける行動』をする。署名、控訴取り下げの団体署名、カンパなど、ご協力をお願いしたい」と述べました。

 

清家裕税理士があいさつ

 来賓として、清家裕税理士があいさつしました。清家税理士は「弾圧の口実となる税理士法52条は改正させなければならない。税理士法52条を改正して、税理士と民商とが共存共栄できる状況をつくらなければならない。同時に、現行の税理士法52条の下でも、禰屋さんが税理士法違反事件で無罪を勝ち取れるような運動が必要」と強調しました。
 伊賀カズミさん(国民救援会大阪本部副会長)から、署名・学習・カンパなどの行動提起、美濃出幸代さん(大商連婦人部協議会副会長)から、会計報告・役員体制の提案が行われ、中田進さん(関西勤労者教育協会副会長)が閉会あいさつ、ガンバロー三唱で閉会となりました。

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