商売を語る会「美容総合商社T.Y.rose」詳報(下)

美容ディーラーとして独立してから

独立してからは、インターネットのショッピングサイトなど、色々と工夫しながらやってきました。有名ブランドの化粧品なども扱いつつ、エミュー・オイルのような、筋肉緩和の効果をもった自社のマッサージオイルを主に販売してきましたが、激しい競争のなかで苦戦しているというのが、正直なところです。長い付き合いのサロンもだんだん減ってきています。
何とか売上を伸ばそうと、自身でエステを始めました。土・日・祝のみ、事務所の奥の方のスペースでやっています。
今考えているのは、どうすればお客さんの肌が変わるのか、しっかりと分かりやすく伝えていくようにしたい、ということです。手をかければ確実に肌は変わります。高い化粧品を使えば良いというわけでもなくて、それほど高い商品でなくても、適切に使い続けていけばそれなりの効果は出てくる。高い商品を一時的に使うだけ、というのではダメなんですね。だから、カウンセリングをしっかりやって、お客さんの肌の悩みに加えて、例えば1ヶ月にどれくらいの金額なら美容のために使えるのかも聞いて、どのようにやっていくのがいいのかを、きちんと伝えるようにしています。あまり高いと続きませんが、続かないのは良くない。そういう意味では、百貨店の化粧品売り場とエステでは全く姿勢が違うのだと思います。化粧品売り場では、特定の商品を売ること自体が目的になるけれども、エステというのはお客さんの肌を改善することが目的なんですね。ですから、お客さんの悩みをきちんと受け止めながら、お客さんが続けられる範囲でどのようにやっていくのが良いのか、適切なアドバイスができるように務めています。
そのためにも、もっともっと勉強が必要だと感じています。化粧品協会のトップの資格を取って、幅を広げていきたい。このことに関連していえば、日本では現在、エステは国家資格ではありません。フランスでは国家資格ですし、イスラエルでは薬剤師の資格をもった人がエステをやっています。日本でも将来的には国家資格になるかな、と思うのですが、今では資格がなくても誰でもできるんですね。だから、その人の趣味で思いつくままに、例えば美容と心理学を絡めたり、美容と気功を絡めたり、ヘンテコなものが多くなってしまっているという印象があります。でも、本当は、骨格のこととか皮膚の構造とか色彩のこととか、きちんと勉強しなければ、美容について深いことは語れません。エステについてはフランスの資格が最高だとされています。海外のライセンスを取るのはお金も時間もかかって大変ですが、理想的にはそのほうが良いとは思います。

独立してよかったこと
私は、結構堅い家庭環境で育ったんですが、高校2年生くらいから勉強もしなくなって、結局17歳で家を出てしまいました。それから友人や知り合いの家を転々とするなどして、色々な人に迷惑をかけたし、またお世話にもなったと思います。とにかく、たくさんの人に助けていただきました。そういう人のつながりのようなものを強く感じられるのが、販売という仕事だなと感じています。販売はきついですけれども、やっぱり売れたら嬉しいですね。自分の思いが形になった喜びというものを感じられる――このことが、サラリーマンと自営業との大きな違いではないかな、と思っています。
あと、独立してよかったと思っているのは、子どもと向き合いながら仕事ができたことです。最初の夫との間に1人の息子がいるのですが、忙しいながらも何とか自分で時間をやりくりして、学校の懇談会などにもできる限り参加するようにしてきました。私自身も勉強して、大学のレポートを一緒に書いたこともあります。組織のなかにいると、なかなかそういうことは無理だっただろうと思います。もちろん、販売に割ける時間をある程度は犠牲にせざるを得なかったので、売上は下がりましたが、それも全て自己責任だというのが自営業ですね。やらなければやらないだけ売上は下がるが、やればやっただけ売上は上る――そういうことを踏まえて頑張っていきたいと思います。

若い人に育ててもらう
私が民商に入ったきっかけは、民商のチラシをみたことです。独立してからお願いしていた税理士さんが、少し頼りないというか、対応に色々疑問を感じていたところに、ちょうど民商のチラシがポストに入っていたんですね。それで、連絡を取って入会し、今に至っているわけです。
民商について今私が感じているのは、もっと若い人を増やさなければ! ということです。私自身、仕事柄、周囲にはずっと若い人がたくさんいたわけですが、そういう若い人と話し合うなかで育ててもらったという実感があります。民商ももっと若い人をたくさん入れて、若い人の知識や考え方に耳を傾けることで、もっと良い組織になっていくと思います。

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