商売を語る会「美容総合商社T.Y.rose」詳報(上)

美容ディーラーとして独立するまで

語る会上

独立したきっかけをお話したいと思います。

私は、23歳で造形大学を卒業してから38歳までの15年間、おもに着物のデザインにまつわる仕事をしていました。

転職のきっかけは、2度目に結婚した元夫から受けた影響です。彼は大学を卒業してから営業一筋の人だったんですが、デザインの世界とは静と動の世界観の違いのようなものを感じました。人との出会い、つながりのなかで仕事のやりがいを感じている、ということで、営業に興味が湧いてきました。

もともと私はメーキャップには興味があったので、求人誌で見つけたある訪問販売の会社に転職しました。5年ほど頑張って、ある程度までのぼりつめたんですが、販売していた大手化粧品メーカーの化粧品に「本当にいい物なんだろうか?」と疑問をもつようになったんですね。本当にいい物だと自信を持っていうことができない商品を販売していることに葛藤を感じたんです。

それで、職安に行きまして、美容ディーラーの会社に入りました。一般のユーザーへの販売からプロのサロンさんへの販売に変わったわけで、最初は専門の知識を身につけるのに苦労しました。このとき私は42歳でしたが、まわりは若い子ばかりで、私と同年齢の人は――私も含めて――役職についていました。

しかし、就職してからまもなく、その会社が倒産してしまいました。事業も従業員も新会社に引き取られるような形になったのですが、その新会社の社長は、ただ私たちが扱っていたブランドが欲しかっただけで、従業員に対する扱いというのはヒドかったんですね。給料も下がって、これではやっていけない、と思いまして、社長とケンカして辞めてしまいました。

それで美容ディーラーとして独立することになったんですが、その決断を後押ししてくれたのは、下鴨のあるサロンの男性の先生の一言でした。「化粧品はやっぱり女性のディーラーさんの方がいい。池本さんもいい年なんだから独立してよ。」この一言で独立を決意しました。新会社は、サロンよりも美容院に重点を置く路線で、サロンが浮いていましたから、担当だったサロンさんをいただいて、独立しました。今から20年前のことになります。もちろん、新規の開拓も必死でやりました。私は運転免許を持っていませんので、営業といっても、公共交通機関を使うか歩くかしかありませんでしたが、そんな状況のなかで、どんどんお店に飛び込んで、新規の開拓をやりました。
語る会上2

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