月別アーカイブ: 2月 2017

低すぎる基礎控除!

基礎控除は、納税者本人や納税者の配偶者、扶養親族の最低限の生活を維持するために必要な収入を守る趣旨で、1947年(昭和22年)に創設されました。所得税をすべての納税者に対して課税することは、経済的格差を和らげるという所得再分配機能に反してしまうため、基礎控除を定めることにより、憲法25条の生存権が守られるようになっています。

配偶者控除や扶養控除、障害者控除、寡婦控除等のほかの所得控除のように一定の要件に該当する場合に控除するというものではなく、納税者全員に一律に適用されます。

所得税の基礎控除の金額は38万円となっています。住民税にも基礎控除があり、その金額は33万円と所得税とは異なっています。日本の高度成長期は、物価が上昇するように毎年基礎控除額が増額になっていましたが、物価が安定してくると増額が少なくなり、現在の38万円は1995年(平成7)から現在まで20年以上も変更されていません。38万円でどうやって暮らせるのでしょうか!欧米と比べても低すぎるのです。ドイツは、基礎控除は103万円です。実は、ドイツも92年までは50万円くらいでしたが、憲法裁判所が、この基礎控除は低すぎて最低生活費に不足し憲法違反だと判決したため、ドイツ政府は引き上げたのです。イギリスも94万円。両国と比較して日本の38万円という基礎控除は、憲法25条をもつ持つ国にふさわしくない額であることは明らかです。

全商連(全国商工団体連合体)では基礎控除を170万円に、配偶者控除、扶養控除をそれぞれ76万円に引き上げることを要求しています。

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つぶそう共謀罪!緊急学習会決起集会

2月22日(水)、ラボール京都において、緊急・学習決起集会「つぶそう『共謀罪』 現代版『 治安維持法』…その先に見える社会、ねらいと背景」が開催されました(戦争法NO!中京共同センター、京都・中京革新懇、国民救援会中京支部の3団体共催)。
自由法曹団の岡根竜介弁護士(国民救援会中京支部長)が講師を務めました。
岡根弁護士は、「政府は、共謀罪を『テロ等組織犯罪準備罪』といいかえ、国連国際組織犯罪防止条約(パレルモ)の批准のために必要だ、と説明しているが、そもそもこの条約は国際的な経済犯罪を防止するためのものでテロ対策とは無関係だし、テロ対策の条約はすでに13個も批准済みで、国内立法も済んでいる」と説明、テロ対策のために共謀罪が必要だという政府の説明が全くデタラメであることを強調しました。
岡根弁護士は、「日本の刑事法体系では、何らかの犯罪行為に及んだ段階ではじめて処罰するのが大原則。にもかかわらず、共謀罪は、犯罪の共謀の段階から処罰可能にするもので、国家権力が個々の国民の内心に介入してくるようになる」と説明した上で、「政府は、『組織的な犯罪集団が何らかの準備行為に及ぶ、という限定をつけているから、一般国民が共謀だけで処罰されることはない』としているが、何をもって『組織的な犯罪集団』というのか政府が恣意的に決めるもの。例えば、民商だったら脱税のための犯罪集団だ、と政府が恣意的に認定してしまうかもしれない。また、準備行為についても、腹ごしらえに食事に行く、というのでも準備行為だということにされかねない。限定をつけているというが、何の限定にもなっていない」と厳しく批判しました。
参加者からは、「労働運動や中小業者運動などにかかわっている人なら『共謀罪は大変だ!』と思うだろうが、そういう運動とは無縁の生活を送っている人たちは、自分には関係ない、と思うのではないか。そういう人たちに共謀罪の恐ろしさをどう伝えていくのか、難しいが工夫が必要」という意見が出されました。
中京民商の土居事務局長は、「現在でも倉敷民商弾圧事件のようなとんでもないことが起きているのに、共謀罪ができると本当に大変なことになると危機感を持っている。今年の確定申告から申告書へのマイナンバー記載が求められるようになったが、国民監視体制づくりとして共謀罪もマイナンバーも同じ流れのなかにあるものだと思う。マイナンバー廃止の運動とあわせて、共謀罪を阻止する運動にも力を入れていきたい」と発言しました。

申告で悩んだら税務署に行く前に民商へ!

   確定申告が始まっています。所得税は3月15日(水)、消費税は3月31日(金)が申告期限となります。
 税法は「納付すべき税額が、納税者のする申告により確定することを原則とする」(国税通則法第16条)という申告納税制度をとっています。申告納税制度は、主権者である国民が自分の税金を自分で計算し、申告・納税する、という理念をもっています。確定申告は、今の日本の税金の集め方・使い方はこれでよいのか、主権者として考える大切な機会でもあります。
 民商では、初めての人でも、自分で納得の確定申告書を書き上げることができるように、帳簿のつけ方から所得の計算、税額の計算まで、申告・納税する立場から、みんなでサポートしています。自分で確定申告書を書き上げてこそ、税金の仕組みがよく分かり、納得の申告をすることができます。
 今年の確定申告から申告書へのマイナンバーの記載が求められるようになった問題などについても、どのように対応すればよいか、仲間とともに学んでいます。
 また、所得税や消費税などが払いきれない場合の「納税緩和措置」の活用についても、学んでいます。

【自主申告説明会のお知らせ】

日時:3月9日(目)
   午後2時~3時半/午後7時~午後8時半
会場:中京民商事務所(両替町通竹屋町上る)
 
※上記以外にも随時、相談を受け付けています。電話でご予約ください。

所得税法56条は廃止に!

労働の対価は当然経費であり、働き手が親族であっても変わりはありません

白色申告では、「配偶者とその親族が事業に従事した時、対価の支払いは必要経費に算入しない」(要旨)とする所得税法第56条を根拠に、家族の働き分(自家労賃)を認めていません。経費にはできませんが、確定申告の時に白色事業専従者控除とすることができます。事業専従者とは、「年齢が15歳以上で6カ月を超え専ら事業に従事した者」ということですが、配偶者が年間86万円家族が同50万円と低額です。この控除は、そのまま専従者の給料とみなされますから、家族従業者の社会的・経済的自立を妨げ、後継者不足に拍車をかけています。しかも、事業専従者になると、控除対象配偶者や扶養親族にはなれません。

一方で、法人にすれば社長や家族の給与を経費にすることができ、給与所得控除も適用されます。 青色申告では、家族の給与は税務署に届を出し、税務署長が認める範囲でしか経費にすることができません。

このように、働いた分を税制度の違いで認めたり、認めなかったりすることは人権より税制度を高位に置く、差別です。この制度がある為、中小業者の課税最低限は生活保護基準よりはるかに低い水準になっています。

国連女性差別撤廃委員会は、日本政府に対し、家族経営における女性の働き分を経費として認めるよう所得税法の見直しを検討することを勧告し、その後も取り組みの遅れを厳しく指摘する勧告を出しています。各地の民商婦人部の奮闘もあり、463の自治体(2016年10月13日現在)が政府に対し56条廃止、見直しを求める意見書を採択しています。

 中小業者とその家族の働きを認める世界の流れに沿うよう日本政府を追及し、所得税法第56条を廃止しましょう。

国税犯則取締法の国税通則法への「編入」に断固反対!

 安倍晋三内閣が2月16日に衆議院本会議で趣旨説明を行った「所得税法等の一部を改正する等の法律案」には、国税通則法(通則法)に国税犯則取締法(国犯法)を「編入」することが盛り込まれています。

趣旨の違う法律をなぜひとつにまとめるのか?

 国税通則法というのは、税務行政の適正手続きや「(税務署員の権限は)犯罪捜査のために認められたものと解してはならない」など、課税権の限界を示し、自主申告権をはじめとした納税者の権利を定める法律です。一方、国税犯則取締法というのは、巨額な脱税犯を取り締まるための法律で、趣旨が全く異なります。これまで50年以上も別個に存在してた異質の法律を、今なぜひとつにまとめる必要があるのか。道理ある根拠は何も示されていません。

犯罪調査の手法が納税者全体に拡大される危険

 通則法への国犯法の編入によって、課税権の限界を示すという通則法の性格が曖昧にされてしまう重大な危険があります。実際に、「改正」案では、現行の国犯法で規定されている捜査権限を強化した上で、通則法に盛り込もうとしています。悪質な脱税やタックスヘイブンを悪用した税逃れへの厳格な対処は当然といえますが、パソコンデータの差し押さえやインターネット接続サービスを提供する企業に対する通信履歴データの保全要請、強制調査の夜間開始など、強権発動の根拠とされる刑事訴訟法や関税法にならった犯罪調査の手法が、国犯法の通則法への編入によって納税者全体へと拡大されるなら、国税当局による監視やプライバシー侵害が際限なく広がることになります。

懲罰的な罰則が通則法上の罰則に

 さらに、国犯法が規定する懲罰的な罰則が通則法上の罰則になってしまいます。その中には、現行の国犯法にある「納税者がすべき国税の課税標準の申告をしないこと、虚偽の申告をすること又は国税の徴収もしくは納付をしないことを煽動したものは、3年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」など、当事者だけでなく第三者や団体を処罰する条文も含まれています。これでは税金対策を話し合う団体への弾圧法規とされかねません。
 いまでも、任意調査でありながら、内観調査(おとり調査)や、納税者の承諾なしの反面調査、「動向確認」と称する偵察行為など、納税者を犯罪者扱いする不当な調査が行われています。通則法への国犯法の「編入」によって、任意調査と強制調査の境があいまいにされる危険性があります。脱税調査への移行をちらつかせて納税者を言いなりにさせ、「7年さかのぼって重加算税を課す」といった強権的な税務調査が横行しかねません。

立憲主義破壊の通則法大改悪を阻止しよう

 こうした通則法の大改悪は、個人の尊厳を守る立憲主義の立場を投げ捨てるものであり、「共謀罪」の制定などとも軌を一にするものです。断じて許すわけには行きません。

払いきれない消費税・所得税……「納税の猶予」「換価の猶予」の活用を!

税金や社会保険料が一時的に納められなくなったときに活用できる制度として「納税の猶予」や「換価の猶予」があります。
「納税の猶予」は、税金の納付を猶予する制度で、納期限内の申請が必要です。「納税の猶予」が許可されると、督促状が届いても新たな滞納処分はできず、差し押さえ物件は申し出により一定の要件で解除することができます。また、延滞税の引き下げ・免除が可能となります(平成27年1月1日~平成28年12月31日までの期間の延滞税は、①納期限の翌日から2ヶ月経過するまで年2.8%、②それ以降は9.1%)。完納できない場合は、1年延長ができます。
「換価の猶予」は、「納税について誠実な意思を有する」と認められる納税者に対して、財産の換価処分(公売)を猶予し、分納を承認する制度です。従来は、徴収職員の職権に基づいて行われる制度でしたが、平成26年度の税制改正で、納税者からの申請による「申請型 換価の猶予」が新設されました。「換価の猶予」が許可されると、差し押 さえがストップし、延滞税の全部または一部が免除になります。猶予期間は最大2年で、従来の制度と合わせれば最大4年の猶予が可能になります。「換価の猶予」の申請は簡単で、90%以上の申請が許可されています。
払いきれない税金・社会保険料についてのご相談は、お気軽に中京民商までお寄せ下さい。
全国各地の民商では、猶予制度の活用を進め、成果をあげています。詳しくは「全国商工新聞」(2月20日号)をお読み下さい。「全国商工新聞」は、毎月月曜日発行、購読料は1ヶ月500円です。お申し込みは中京民商(電話:231-0101)まで。

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確定申告スタート 申告で悩んだら税務署に行く前に民商へ! 

 本日より、確定申告がスタートしました。
 所得税の確定申告とは、1年間(1月1日~12月31日)の所得の金額とそれに対する所得税の額を確定させ、申告することです。消費税の確定申告とは、同じく1年間の収支から消費税の額を確定し、申告することです。
 税法は「納付すべき税額が、納税者のする申告により確定することを原則とする」(国税通則法第16条)という申告納税制度をとっています。申告納税制度は、主権者である国民が自分の税金を自分で計算し、申告・納税する、という理念をもっています。「代表なければ課税なし」という言葉にも象徴されるように、そもそも近代の民主主義は、国王の恣意的な課税に対する納税者の闘いを通じて確立されたものです。主権者として、確定申告は、今の日本の税金の集め方・使い方はこれでよいのか、考える大切な機会でもあります。
 自分で確定申告書を書き上げてこそ、税金の仕組みがよく分かり、納得の申告をすることができます。民商では、初めての人でも、自分で納得の確定申告書を書き上げることができるように、帳簿のつけ方から所得の計算、税額の計算まで、申告・納税する立場から、みんなでサポートします。
 今年の確定申告から申告書へのマイナンバーの記載が求められるようになった問題などについても、どのように対応すればよいか、仲間とともに学んでいきます。
※中京民商では、随時、自主計算・自主申告のための相談を受け付けています。電話でご予約ください。
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